「生物基礎の一問一答、たくさんありすぎてどれがいいの?」
「毎日コツコツやっているのに、なぜか模試の点数が上がらない…」
そんな悩みを抱えていませんか?
生物基礎の攻略には用語の暗記が欠かせませんが、ただやみくもに繰り返すだけでは非効率です。自分に合った教材を選び、正しい使い方で知識を定着させることが、共通テストで高得点を取るための最短ルートです。
この記事では、まず全国の受験生から支持される鉄板の「一問一答教材」を3つ厳選して紹介。
その後、記憶の科学に基づいた「一問一答を最強の武器に変える具体的な学習法」と「2025年共通テストの最新傾向」まで、合格に必要な情報を網羅的に解説します。
【結論】まずこの3択!生物基礎・一問一答の鉄板教材

最初に、あなたの「相棒」となる教材を決めましょう。ここで紹介する3つは、実績・人気ともに申し分ない定番です。
自分に合いそうなものを1つ選び、最後まで徹底的にやり抜くことが何より重要です。
書籍・アプリ | レベル | 特徴 | 価格 (税込) | 試し読み・購入 |
---|---|---|---|---|
旺文社『生物基礎 一問一答【完全版】』 | 基礎〜標準 | 入試頻出用語をほぼ網羅。丁寧な解説で初学者も安心。 | 1,210円 | Amazon / 出版社試し読み |
東進ブックス『生物基礎 一問一答【必修版】』 | 基礎 | 超重要語に絞り短期でも完走可。苦手克服に最適。 | 990円 | Amazon / 東進ブックス |
アプリ『高校生クイズ(生物基礎)』 | 基礎〜応用 | ゲーム感覚で学べる。誤答は自動再出題。 | 無料(広告あり) | iOS / Android |
複数の教材に手を出すのはNG。復習のペースが乱れ、かえって記憶効率が落ちてしまいます。
「これ!」と決めた1冊(1アプリ)を完璧にしましょう。
実力診断!頻出テーマ10問チャレンジ

まずは腕試しです。旺文社版を参考に、共通テスト頻出レベルの問題を10問用意しました。
何も見ずに答えを書き出してみましょう。(解答はすぐ下にあります)
- 光合成において、光エネルギーを化学エネルギーに変換する反応は、葉緑体のどこで行われるか。
- 呼吸において、1分子のグルコースが完全に分解されたとき、生成されるATPは最大何分子か。
- DNAの二重らせん構造で、アデニン(A)とチミン(T)、グアニン(G)とシトシン(C)をつなぐ結合を何というか。
- ヒトの体細胞に含まれる常染色体の数は何本か。
- 植物の葉の裏側などに多く見られ、蒸散の量を調節する孔辺細胞に囲まれた隙間を何というか。
- 血液凝固の最終段階で、トロンビンという酵素の働きにより、フィブリノーゲンは何という繊維状のタンパク質に変化するか。
- 酵素が特定の基質とのみ結合して作用する性質(基質特異性)を説明するモデルを何というか。
- 骨格筋の収縮時、アクチンフィラメント上を滑り込むモータータンパク質は何か。
- ホルモンが作用する標的細胞に存在し、そのホルモンを特異的に受け取る物質を総称して何というか。
- 心臓の拍動リズムを作り出す、右心房に存在する特殊な心筋の集まりを何というか。
【解答とワンポイント解説】
- チラコイド (解説:光化学反応の場。ちなみに、CO₂を固定するカルビン・ベンソン回路はストロマで行われます。)
- 32分子 (または34分子) (解説:教科書や資料集によってATP合成数の表記に違いがあります。お持ちの教材の記述に従ってください。)
- 水素結合 (解説:この結合があるからこそ、DNAは加熱などで2本鎖に分離(変性)できます。)
- 44本 (解説:全46本のうち、性別を決める性染色体2本を除いたものが常染色体です。)
- 気孔 (解説:孔辺細胞の膨圧が変化することで気孔の開閉が調節されます。)
- フィブリン (解説:フィブリンが網目状に血球を絡め取り、血ぺいが形成されます。)
- 鍵と鍵穴説 (解説:酵素の立体構造(鍵穴)が、基質の形(鍵)にぴったり合うというモデルです。)
- ミオシン (解説:ミオシンがATPを分解するエネルギーを利用して、アクチンフィラメントを引き寄せます。)
- 受容体(レセプター) (解説:受容体は細胞膜や細胞内部に存在します。)
- 洞房結節(洞結節) (解説:ペースメーカーとも呼ばれます。ここから電気的な興奮が心臓全体に伝わります。)
いくつ正解できましたか?
もし「知らない単語があった」「うろ覚えだった」という場合は、次の3ステップ学習法で知識の穴を確実なくしていきましょう。
一問一答を武器にする!得点力が上がる3ステップ学習法

ステップ1:【点】まずは1冊を9割以上「即答」できる状態にする
最初の目標は、「問題を見たら1秒で答えが浮かぶ」レベルで用語を完璧にすることです。
- まずは教材全体をざっと1周し、分かる問題と分からない問題を仕分けます。
- 間違えた問題、自信のない問題にチェックを付け、その問題だけを翌日にもう一度解きます。
- 「全問正解」できるまで、2を繰り返します。
ステップ2:【線】「なぜ?」「つまり?」で知識をつなげる
用語を覚えたら、次は用語同士の関係性を理解する段階です。
- 因果関係を問う: 「なぜ気孔が開くと蒸散が盛んになるのか?」
- 役割を問う: 「光合成におけるNADPHの役割は何か?」
- 対比させる: 「交感神経と副交感神経の働きはどう違うのか?」
ステップ3:【面】図やグラフと結びつけて応用力を養う
最後に、覚えた知識を「使える」形に昇華させます。共通テストでは、実験結果のグラフや図の読み取りが頻出です。
- 一問一答で「肝臓」という単語を覚えたら、教科書や図説で肝臓の図と、血糖濃度調節のグラフを確認する。
- 総合問題集や過去問を解き、一問一答で覚えた知識がどのように問われるか(実験考察問題など)を体感する。
学習効果を最大化する科学的テクニック

努力を無駄にしないために、脳科学に基づいた2つのテクニックを取り入れましょう。
人間の脳は、覚えたことを「1日後、1週間後、1ヶ月後」のように、忘れる直前のタイミングで復習する(間隔反復)と、記憶が長期的に定着しやすくなります。
「25分集中+5分休憩」を1サイクルとする時間管理術です。短い休憩を挟むことで、集中力を維持しやすくなります。
【共通テスト】最新傾向と対策

近年、共通テストの生物基礎では、単なる暗記だけでは解けない「思考力・資料読解力」を問う問題が増加しています。
- 注目のテーマ: 2024年度の試行調査などでは、iPS細胞、ゲノム編集、生物多様性といった、現代社会の課題と密接に関連するテーマが出題されました。2025年もこの傾向は続くと予想されます。
- 対策: 日頃からニュースや新聞で科学的トピックに触れておきましょう。そして、「ゲノム編集とは何か」を一問一答で覚えるだけでなく、「その技術が社会にどんなメリットや課題をもたらすか?」まで考えを広げる癖をつけることが、他の受験生と差をつける鍵となります。
まとめ:正しい努力で、生物基礎を得点源にしよう
最後に、この記事の要点をまとめます。
- 相棒となる一問一答を1冊に絞り、徹底的に繰り返す。
- 「点→線→面」の3ステップで、知識を関連付け、応用できる形に変える。
- 科学的な復習(間隔反復)と時間管理(ポモドーロ)で、学習効率を上げる。
- 最新の時事テーマに関心を持ち、知識と思考力を結びつける練習をする。
このプロセスを実践すれば、あなたの努力は必ず結果に結びつきます。
まずはこの記事を参考に、あなたの「相棒」となる一冊を手に取るところから始めてみてください。